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所得税の税率は所得に応じて増え、最大40%ですが、
法人税の税率は30%(年所得800万円までは22%※)です。
医療法人から院長先生へ役員報酬を支払うことによって、給与所得控除の適用があります。
※平成23年3月31日までに終了する事業年度は18%
では、具体例でどれだけ節税になるのか、見てみましょう。
<前提条件>
所得税、住民税、法人税、法人住民税のみの対比とします。年所得800万円までの法人税率は22%とします。
個人の所得税の所得控除は加味しないものとします。表の単位は万円とし、1万円以下は切り捨てております。
| 個人病医院のケース・・・ | 事業所得 4,000万円、専従者給与は支給しない。 |
| 医療法人のケース・・・ | 年間利益 4,000万円(役員報酬のぞく) 院長への報酬1,800万円(給与所得控除260万円) 医療法人の利益 2,200万円とします。 1つの医院のみ運営しているとします。 |
| 個人事業 | 医療法人 | ||
| 個人 | 事業所得 |
4,000 | - |
| 給与所得(給与所得控除後) | - | 1,540 | |
| 所得合計 | 4,000 | 1,540 | |
| 所得税・住民税(概算税率) | 43% | 33% | |
| 所得税・住民税(概算税額) | 1,720 | 508 | |
| 法人 | 法人利益 | - | 2,200 |
| 法人税・法人住民税(概算税率) | - | 32% | |
| 法人税・法人住民税(概算税額) | - | 704 | |
| 税負担合計 | 1,720 | 1,212 | |
⇒508万円税負担減少!
個人事業の場合、親族に給与を出す場合には、その業務に専ら携わっていることが条件になりますが、
法人の場合は、役員報酬として、業務に見合った報酬を出すことが可能です。
これにより、所得の分散が行え、トータルの税負担額が減少します。
<具体例>
(1)の場合で、奥様に役員報酬として月5万(年60万、給与所得控除65万)を支給した場合
| 個人事業 | 医療法人 | ||
| 個人 | 事業所得 |
4,000 | - |
| 給与所得(給与所得控除後) | - | 1,540 | |
| 所得合計 | 4,000 | 1,540 | |
| 所得税・住民税(概算税率) | 43% | 33% | |
| 所得税・住民税(概算税額) | 1,720 | 508 | |
| 奥様 | 給与所得(給与所得控除後) | - | 0 |
| 所得税・住民税(概算) | - | 0 | |
| 法人 | 法人利益 | - | 2,140 |
| 法人税・法人住民税(概算税率) | - | 32% | |
| 法人税・法人住民税(概算税額) | - | 685 | |
| 税負担合計 | 1,720 | 1,193 | |
⇒527万円税負担減少!
法人とすることで、永続可能な事業として、有能な人材確保等が可能となります。
分院開設、介護老人保健施設の設置などが可能になります。
基金拠出型医療法人の場合、医療法人がどれだけ儲かったとしても、
相続税の評価額は基金拠出額(最初に拠出した金額)です。
個人事業で親から子へ事業を引き継ぐ場合は、事業用の建物等の売買とする必要がありますが、
事業用の建物等を持っている医療法人の場合は基金拠出額の譲渡のみで事業承継が
簡単に行えます。
法人になると、厚生年金に強制加入となります。
スタッフさんにとっては福利厚生が良くなりますが、医院にとっては負担が増えます。
また、利益に関係なくかかる税金(均等割)がかかり、
毎年の総資産登記、2年に1度の役員改選登記などのコストもかかってきます。
企業などの一般法人と違い、医療法人は配当が出来ません。
また、医療法人が解散したとき、出資者(基金拠出者)には出資額のみ返還され、残りは国に帰属します。
役員退職金も視野に入れた、毎年のメンテナンスが必要です。
医療法人は厚生局の管轄に置かれ、決算届を提出するなど、様々な手続が必要になります。
決算届を出すと、診療所の場合、次のような書類が誰でも閲覧可能になります。
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| メリット | デメリット | |
| 消費税 | 設立後2事業年度は免税。 | 個人で免税であれば、無関係。 |
| 欠損金の繰越 | 個人では3年だが、法人では7年繰り越せる。 | 法人の赤字を個人の所得と通算することはできない。 |
| 退職金 | 理事を退任するときに役員退職金を支給できる。 | 適正額を上回る場合は損金算入不可。 医療法人の理事は小規模企業共済に加入できない。 |
| 生命保険 | 医療法人契約とすることで、一定の保険料額を経費にすることができる。 | 特になし。 |
| 交際費 | 特になし。 | 限度額が設けられており、支出額の10%以上は法人経費にならない。 |
| 決算日 | 決算日の選択が可能。 個人であれば強制的に12月31日。 |
特になし。 |
医療法人になることによって得られるメリット・デメリットは様々なものがあります。
法人になることによって税金の納付額は減らせたが、残余財産を回収することが出来ずに国に
帰属することになった、個人で使えるお金が減少したため、個人の資金繰りが苦しくなった、
など、一概に法人成りすればよいというものでもありません。
事業展開や事業承継、退職金で残余財産の回収が可能かどうかなど、
10年20年の期間で検討する必要があります。
名南税理士法人では、最大20年の期間で法人成りしたほうが良いのかどうかを
シミュレーションするサービスを提供しております。
法人成りして20年間続けた場合、個人事業を続けた場合と比べて納税額はどうなのか、
最終的にどれだけ使えるお金が増減するのか等を数字で表し、
さらに事業承継など数字で表せないメリットも考慮したうえで
貴院が医療法人成りしたほうがよいかを一緒に考えさせていただきます!
医療法人成りのシミュレーションについては、下記連絡先までご連絡をお願いします。
医療法人設立まで、さまざまな手続きが必要です。
基金拠出型医療法人の場合、一般的には、以下の流れになっております。
設立認可書の提出から設立まで、およそ半年の期間がかかります。
名南税理士法人では、以下の手続きをサポートし、スムーズな設立を実現いたします!
医療法人設立までの流れと関係する部署
医療法人になった場合、①で示したように様々な手続が必要となってきます。
名南税理士法人では、お客様の代わりに届出や申請業務を請け負い、
スムーズな医療法人経営をサポートいたします。
決算届の作成、資産総額登記
・・・決算日後2ヶ月以内に資産総額登記を行い、3ヶ月以内に決算届を作成し、
都道府県に届け出る必要があります。
定款変更(分院開設、診療所の移転、附帯業務である介護事業の開始など)
・・・都道府県、保健所、厚生局への手続が必要になります。役員変更(理事長変更、理事・監事の変更追加等)
・・・都道府県への届出が必要になります。また、理事長変更の場合は登記が必要になります。理事長と法人との契約(売買契約等)
・・・特別代理人申請をし、都道府県に認可を得る必要があります。